●紅茶とコーヒー、カフェインが多いのはどっち?
今日は「紅茶」の勉強をしましょう。
紅茶にはカフェインという物質が含まれています。
「カフェインが入っているのはコーヒーだけかと思ってました」
「紅茶のほうがカフェインが多いと聞いたことがあるけれど、本当?」
こんな質問をいただくことがあります。
確かにその昔、私が子どもの頃でしたが、「紅茶のカフェインはコーヒーより多い」という説が広まった時期があります。
本当か嘘かというと、「同じ乾燥重量に含まれるカフェイン量を比較した場合」は、確かに紅茶のほうが多くなります。
どういう意味? と思いますよね。なんだかわかりにくい。
つまり、紅茶の茶葉1kgと、コーヒー豆1kgを比べた場合です。豆に比べて葉のほうが体積がドーンと大きくなるので、含まれるカフェインの量もそこそこあります。
しかし、肝心なのは、茶葉や豆に含まれる量ではなく、飲み物の中に抽出されるカフェインの量ですよね。
コーヒーは豆を細かい粉末状にしてお湯をかけるなどして抽出するので、豆に含まれるカフェインがバンバン出ます。
しかし、紅茶(お茶全般)は葉っぱをお湯に浸してじんわり抽出させるので、含まれるカフェインの一部しか出ません。
実際、どのくらいの量かというと、紅茶教室で勉強したとおり、抽出された紅茶に含まれるカフェインの量は、コーヒーの半分かそれ以下です。
安心しましたか?
「コーヒーを飲むと眠れなくなるけど、紅茶なら平気」という声を時々聞きますが、データを見るともっともな話なんですね。
カフェインの含有量を考えると、コーヒーは刺激物といえますが、紅茶はすごく穏やかです。
また、「コーヒーは胃が痛くなるけど、紅茶だと平気なのはなぜ?」という質問もいただきます。
それは、紅茶に含まれる「テアニン」という物質のおかげです。テアニンには、カフェインの刺激から胃を保護する効果と、リラックス効果があるとされています。
二重に安心できましたか?
お茶は良いですね。世界で最も多く飲まれている、世界三大飲料の筆頭ですから、良さもわかるというものです。
茶香炉で茶葉の香りを楽しんだ後、ほうじ茶にして飲む、というお話も聞きましたよ。
優雅ですねえ、自家焙煎ほうじ茶とは。
●抹茶はカフェインが多い
お茶ついでに、カフェインに関して一つだけ追記しておきましょう。
お茶は「葉っぱをお湯に浸してじんわり抽出させるから、カフェインが少ししか出ない」と言いました。
ということは、この抽出方法をしないお茶はその限りではない、ということです。
つまり、抹茶ですね。
抹茶はコーヒー並みにカフェインが含まれているので、気をつけましょう。
「カフェインを摂らせたくないから、子どもにコーヒーは飲ませてません」という慎重な方も、抹茶となるとなぜかガードが甘くなって、むしろ良いものとして子どもに飲ませたりするかもしれません。
抹茶は茶葉をそのまま丸ごと飲むので、カフェインは大量です。
お茶に関していえば、抹茶だけは刺激物と考えたほうがいい、ということですね。
「え~っ、抹茶アイスとか大好きなのに~」という声が聞こえそうですが、アイスやお菓子の抹茶なんて、全体に占めるカフェインなど微々たるものですから、ぜんぜん平気です。なんともありません。
お好きなだけ召し上がってください。
今、「お茶づくしのアフタヌーンティー」の真っ最中ですね。
サンドイッチには「抹茶塩」を使っているし、抹茶ティラミスパフェも上段にのっていますよ。
お茶の効能も堪能しながら、身も心も健康で快適になりましょう。
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