●ちゃんと成果が上がる練習をしよう
フェルマータで発声話し方レッスン講座「声のサロン」を担当している齋藤匡章です。
今日は「練習法」の話をします。
毎日、何かの練習やトレーニングをしていますね。
発声、ウクレレ、動作、言葉など……
仕事の技能訓練や、資格試験の勉強もそう。
ところで、ちゃんと成果の上がるトレーニングをしていますか?
トレーニングには、成果の上がる方法と、上がらない方法があります。
最も「もったいない」トレーニングをご存じですか?
「惰性」です。
「一日何時間、何分練習するぞ」「毎日この時間はトレーニングタイム」と決めて、練習を習慣化するのは、とっても大事。
でも、「何分練習すればいい」「とりあえず今日の分はやった」になってしまうと、単に惰性で時間を過ごしているようなもので、成果が上がりません。
では、成果の上がる練習法とは、いったいどんなやり方か。
「できていないところに集中的に取り組む」練習法です。
●ダメ出ししながら繰り返し刷り込む
歌の練習で説明します。
たとえば今、「Caro mio ben」という歌を練習しているとします。
だいたい一通り歌えて、なんとなく暗譜した感じになってくると、「通し練習を数回」のような練習を流すようになりがちです。
そうなると、せっかく時間を使っているのに、上達(変化)が乏しくて、「私はまあこのくらいのレベルかな」という気分にもなったりして、もったいない。
かといって、「歌えるようになってきた」「もう楽譜を見なくても余裕」「この歌はもうレパートリー」という気持ちに早くなってしまうと、もうそこからクオリティーが高まることはありません。
レッスンで指摘されたことを参考に、いつまでも自分にダメ出しを続けられると、どこまでも伸びていきます。
・出だしの子音が弱い(キツイ)な
・音の高さが下っていくにつれて、声の響きも落ちているな
・フレーズの終わりがブツリと切れてしまう
・「r」の巻き舌がイマイチ
のようなポイントに気づいたら、そこを「集中攻撃」しましょう。
このとき大事なのは、意識して何回か繰り返して「できた」で終わらず、次回は無意識に同じ動作ができるように、「体に癖をつける」つもりで「癖づけ」していきます。
出だしの子音なら、意識しながら「Ca~」とやれば、ちょうどいい「k」の音にたどり着くのに、さほど回数は要らないでしょう。
しかし、まだまだです。
次回以降、無造作に「Ca~」と何回やっても、毎回確実にちょうどいい「k」の加減になるようになったら、ようやく本物です。
そのためには、しつこく、しつこく刷り込んで、「意識しながらおこなう感覚」を薄くしていって、「口を開けば、考えなくても自然にそうなる」自分にしていく必要があります。
「そういう自分」を育てていくわけですね。
「今の自分が、がんばってそうする」ではなく、「新しい自分を育てる」ということ。
それが成果の上がるトレーニングです。
※声のサロンとは
声のサロンは、社会人のための発声話し方スクール(新潟市)です。
日本発声協会が認定する話し方発声法(共鳴発声法)など、コミュニケーションスキルを習得することができます。
良い話し方の技術を身につけたい方、いつまでも良い声で話したい方、効果的なスピーチやプレゼンテーションをしたり部下を指導したりしたい方のためのレッスンです。
トレーニングにウクレレを使うので、ウクレレ弾き歌いという一生ものの趣味まで手に入ります。なかなかの楽しみですよ。
オンラインで受講できます。ご希望の方は、こちらからお申し込みください。
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